WUP会長声明 #NatureNeverCloses:自然はいつでも待っている
2020/04/023月27日、World Urban Parks会長は、各政府の指示とガイドラインに従うことを前提に、物理的な距離をとりつつ公園緑地を利用することについて、新たな声明を出しました。
以下に和訳を掲載いたします。
WUP会長声明
#NatureNeverCloses(自然はいつでも待っている):
新型コロナウィルス感染症の感染が拡大する状況下で、世界中が不安に包まれています。World Urban Parks(WUP:都市公園とオープンスペース、レクリエーション部門を代表する国際組織)は、これまで、公園や緑地で自然に接することにより健康やウェルネスが保たれることを提唱してきました。
感染が拡大する状況で、市民が身近な公園緑地や散策路(トレイル)に行くことへの疑問や懸念を抱いていることに対して見解を述べたいと思います。
米国疾病対策予防センター(CDC)は、新型コロナウィルス感染症の発生に関連する最大の懸念としてメンタルヘルスに注意を向けています。世界保健機関(WHO)も新型コロナウィルス感染症の拡大防止に取り組むうえでメンタルヘルスに配慮しています。
WUPは、世界規模の公衆衛生の緊急事態に対して自宅待機や物理的な距離をとるという対策は、市民にストレスを与え、不安を引き起こすことで、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があると認識しています。
また、複数の研究結果において、人間が生きていくために「自然に触れて不調を治す」には、公園緑地や自然がいかに重要であるか示されています。身体を動かす場を提供して、感情、心理、精神のバランスを取り戻すこと、そういったことの全てが、私たちのストレスの軽減と心身の健康改善には不可欠です。
多くの公園緑地や散策路は、精神的かつ身体的な健康上の恵みを享受することができる場所として、感染拡大防止に配慮すれば利用し続けることができると考えています。
ただし、この場合、WUPはこれらの公園や緑地、散策路の利用に関して、各政府の指示とガイドラインに従うことを前提とし、またこの指示やガイドラインはその地域の状況によって異なることも理解しています*
WUPは安全である限り公園緑地や散策路、自然を利用できる状態に維持することを、自治体に働きかけています。
身近な公園緑地や散策路、自然は、人々が息抜きでき、安らぎと回復を求める場としてずっと役立ってきました。先行きが不透明な中、これらの場所は今まで以上に必要とされています。公園・レクリエーションの専門家は、この困難な時期に、公園緑地や散策路、自然を維持管理し、こういった空間が安全であるように、立ち入れるように、私たちのコミュニティに恩恵をもたらすように懸命に取り組んでいます。この健康危機の間、非常に重要な公園緑地と散策路と自然環境に、引き続き安全なアクセスが確保できるよう、WUPは政府の指導者たちに働きかけ、公園とレクリエーションの専門家を意思決定プロセスに参加させるよう促しています。
公衆衛生の指導や大切で重要な空間、そしてお互いを尊重する方法で、公園緑地や散策路、広場、自然環境の利用を促すために、われわれ皆が責任を果たしましょう。すべての人々の心身の健康に公園関係者が果たしている重要な役割を支持することを表明するため、国際的な公園やレクリエーションのコミュニティとして団結しましょう。
皆様にこの声明にご賛同いただき、World Parks Week(世界公園週間。期間:2020年4月25日-5月3日。テーマ:Parks for All #NatureNeverCloses)にご参加いただきたいと思います。
謝辞-この声明は、米レクリエーション公園協会(NRPA)から出された物理的な距離をとりつつ公園緑地を利用することについての共同声明を、了承をいただき取り入れています。
*注意:WUPはみなさまに世界保健機構(WHO)の指示やガイドラインに従うよう強く促すとともに、物理的な距離をとり、各政府の定める極めて重要な安全に関するガイドラインを遵守いたします。
原文:A Statement from the Chair of World Urban Parks – #NatureNeverCloses
https://wup.imiscloud.com/Public/NatureNeverCloses.aspx
★下記のWUPのウェブサイトには、今回の危機に際して世界の様々な公園レクリエーション組織が出したメディアリリースや市民へのお知らせ、インフォグラフィック、Webinarなどの情報がまとめられています。ぜひご覧ください。
https://wup.imiscloud.com/Public/NatureNeverCloses—Resources.aspx